家庭や企業などで余った食品を集め、必要な人への提供活動に取り組む「フードバンクとまこまい」は、新型コロナウイルスの影響で仕事が減り、家計が厳しいひとり親世帯の支援に乗り出す。第1弾として今月、複数の食品セットを無償で提供するイベントを実施。事務局を務める松崎愛さんは「多くの人に利用してもらえれば」と話す。
同団体は市内のNPO法人ワーカーズコープの有志などで運営。食べられずに廃棄される食品ロスの削減に加え、生活困窮者を食の面から支援しようと、2016年6月に設立された。
活動5年目の節目を迎えた今月、ひとり親世帯に特化した新たな支援策を模索。経済面に限らず、日ごろの生活でも負担が大きいことを踏まえ、地域で支える仕組みとして企画した。将来的には食品の提供に加え、相談支援や学びの機会づくりなども視野に入れている。
1回目の食品提供は14日午前11時~午後4時、フードバンクとまこまい事務局(光洋町1の16の18)で受け渡しを行う。提供するのはアルファ米やレトルト食品、飲料、菓子、缶詰、冷凍肉など。新型コロナの影響で大量の在庫を抱えた全国各地の食品メーカーなどから農林水産省を通して寄せられた食材を活用する。
当日は同団体のスタッフが調理したカレーライスやポテトサラダも用意する予定(希望者は容器持参)。また、要望に応じて学用品や衣類、家電なども配布する。
松崎さんは「仕事や育児、家事などで大変な思いをしているひとり親は多い」と強調。新型コロナの影響で仕事を失い、収入が激減して毎日不安を抱えているケースもあるといい、「この活動を通し、ひとり親を支えられる地域づくりにつなげたい。多くの皆さんの協力をお願いしたい」と話す。
問い合わせ、食材などの寄贈希望者は同事務局 携帯電話080(3089)3856。