国の緊急事態宣言が25日に全面解除となり、最初の週末を迎えた30日、苫小牧市内では公園や商業施設などで感染対策のマスクを着用し、外出を楽しむ光景が広がった。
午後1時時点で20・4度となる好天に恵まれたこともあり、市内入船町の「キラキラ公園」ではターザンロープなどの遊具が子どもたちに大人気。保護者らも密集しないように気を配り、自主的に距離を取る姿が目に付いた。
子ども2人と一緒に散策に来ていた市内沼ノ端の畠山詩織さん(27)は「なるべく外出を控えているけど、天気がいいのでちょっとだけ気分転換」と笑顔。「外に出ても、広い所で距離を取って歩くようにします」と話した。
ぷらっとみなと市場では出入り口付近に消毒液を配置するなど感染対策に配慮する中、昼頃には客足が増え、各食堂もにぎわいが見られた。
「若い人を中心に人出が戻って来た印象」と同市場内の山本水産の山本英行会長は少し安堵(あんど)した様子。夕張メロンなどを買いに来た、と言う王子町の主婦、粥見(かゆみ)寛子さん(38)はマスク姿で「市場は久しぶり。外に出て経済が回るのに少しでも貢献したい、という気持ちもある」と話した。