民族共生象徴空間(ウポポイ)の開業を当面延期する政府方針を受け、地元白老町の戸田安彦町長は8日、記者会見を開き、新型コロナウイルス感染状況を踏まえ「大変に残念な結果であるが、やむを得ない。夏までには開業してほしい」との考えを示した。
戸田町長は、再延期に関する国からの連絡を受け「町民が安心できる形でオープンすることが望ましいと、従来求めていた町の考えを国に改めて伝えた」とし、「現状において新たなオープン時期の判断は難しいと思うが、感染拡大の収束を踏まえての開業が妥当」と話した。
開業の再延期に伴い、観光客向け循環バス運行など町の事業の実施時期も再度見直しを迫られるものの、「引き続き準備を進めるほか、アイヌ文化発信などできることをしていきたい」とした。
今のところウポポイ開業日の見通しは立っていないが、「北海道は特に夏が観光シーズンであるので、安全対策をしっかりとした上で夏までにはオープンしてもらいたい」と述べた。