新型コロナウイルスによる国の「緊急事態宣言」の全国拡大を受けて、当初大型連休(ゴールデンウイーク)に合わせて予定していた厚真、安平、むかわ各町のキャンプ場のオープンが次々に延期となった。例年、連休期間中は多くの利用者が訪れる自然スポットで、すでに多くの問い合わせや予約が寄せられていたが、状況一変で関係者は対応に追われている。
厚真町鯉沼にある大沼野営場は、予定していた29日のオープンを緊急事態宣言期間終了後の5月7日に延期。町産業経済課によると例年、ゴールデンウイーク前にオープンしていたが、政府の外出自粛の要請に従って延期措置を取った。担当者は「予約システムはないが、もともと町外の利用が多く、町外からの問い合わせが1日に数件寄せられている」と話す。
安平町もときわ(早来北進)と鹿公園(追分白樺)の両町営キャンプ場のオープンをそれぞれ29日から5月9日に延期。町建設課によると、今月15日の予約受け付け開始後、大型連休中にときわキャンプ場で14件の予約が入っていたほか、それ以外に札幌圏からの申し込みが25件あったが、断りを入れた。
今年度は利用者を拡大しようと、6月からは「手ぶらキャンプ」を導入するなど新たな取り組みも始める予定だった。しかし、多くの集客を見込んでいたゴールデンウイークの利用を見送ることになり、「今季の集客減は避けられない。9日には何とかスタートしたいが」と気をもむ。
むかわ町の穂別キャンプ場(穂別稲里)も当初5月1日のオープンを目指していたが、11日に延期した。1~10日の期間中に予約のあった90件以上に文書で断りを通知した。同キャンプ場の担当者によると、「数日にわたって予約していた人もいた」と言い、延べ利用者数にして「300人以上になったのでは」と話している。
新型コロナウイルスの感染拡大に関しては依然、終息の見通しが立っておらず、いずれも今後の状況によってオープン日が変更になる可能性もある。