アイヌ民族の権利回復活動に取り組むピリカ全国実行委員会(川村兼一代表、事務局札幌市)は、アイヌ文化復興拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)の開業に反対する集会を17日に札幌市、18日に白老町で開く。
アイヌ民族関係者でつくる同実行委は、昨年5月に施行されたアイヌ施策推進法について「アイヌ民族の自決権が反映されていない」と指摘。同法の象徴的施設として白老町ポロト湖畔に整備され、5月29日予定のウポポイ開業に反対するとしている。また、研究目的で国内の大学に保管されていたアイヌ民族の遺骨を収めたウポポイの慰霊施設に対しても、「遺骨は地元へきちんと返還すべきだ」として問題視している。
17日の札幌集会は午後6時から北海道高等学校教職員センター(札幌市中央区)で開催。旭川市を拠点にアイヌ文化の伝承活動を続ける川村代表(川村カ子トアイヌ記念館館長)や遺骨返還問題などに取り組む関係者が、同法やウポポイの問題点を報告する。18日の白老集会は午前11時半から、しらおい創造空間「蔵」(白老町本町)で開催。午後1時からデモ行進を行う。
参加費は両日とも500円(資料代)。問い合わせはピリカモシリ社 電話011(375)9711。