安平町早来大町の医療機関、「早来医院」が6月限りで閉院することが明らかになった。町が委託していた予防接種や健診事業、介護サービスは6月いっぱいまで実施する予定だが、7月以降の後継事業者については現時点で見つかっていない。これにより町内の医療機関は当面、追分菊池病院(追分本町)と渡邉医院(早来大町)の2カ所のみとなる見通しだ。
早来医院は1994年に診療を開始し、2000年からは介護サービス事業も併せて展開。要介護支援のマネジメントを行う「早来ケアプランセンター」、リハビリ専門の「早来医院通所リハビリセンター」の機能も兼ね備え、地域の医療機関として多くの町民が利用していた。
同医院を運営する医療法人社団誠医会は、閉院の理由について「諸般の事情で新型コロナウイルスの影響ではない」とだけ説明。「6月末までは責任を持って対応させていただく」とコメントした。
町にこの話があったのは今月上旬で関係者も一様に困惑した様子。9日に開かれた町議会臨時会で行政報告を行った及川秀一郎町長は、7月以降の事業について「今後、町内の他の医療機関および事業所と調整をし、サービス等利用者への影響を最小限にとどめるように進めていかなければならない」と話した。