北海道開発局は、安平町早来栄町にある「胆振東部農業開発事業所」を1日付で「胆振農業事務所」に改称した。2018年9月の胆振東部地震で甚大な被害を受けた厚真、安平、むかわの被災3町の農業水施設の復旧をはじめ、胆振全域の農業生産性の向上、生産基盤の整備を推進するため、組織体制の強化を図った。
同事務所は直轄災害復旧事業として、地震により斜面崩壊した土砂が洪水吐きや貯水池などに流入し、損傷や土砂堆積が発生した厚真ダムや地盤沈下、のり面の崩壊などが激しい厚幌導水路の早期復旧をはじめ、むかわ町の新鵡川地区の幹線用水路などにおける工事を所管している。さらに今年度からは洞爺湖、豊浦町にかかる大原地区の用水路整備にも着手している。
これに伴い、昨年から職員を増員するなどして災害復旧や農業用水の安定供給、排水施設の整備を進めている。同事務所の小野尚二所長は「体制を強化したことで、施設の復旧に全力で取り組むとともに農業基盤を整備していきたい」と話している。