白老町がJR白老駅北側に整備した駅北観光商業ゾーン(ポロトミンタラ)で、中核施設の観光インフォメーションセンターが1日オープンした。ポロト湖畔で24日開業予定のアイヌ文化復興拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)近くに施設を構え、地元観光情報の発信や物産販売の拠点として機能させる。
町が建設し、一般社団法人白老観光協会が運営する観光インフォメーションセンターは、木造平屋約520平方メートルの建物。内部は、観光案内や体験型プログラムの手配など町内周遊の調整機能も備えたインフォメーションコーナー、白老町や胆振の特産品を中心とした物産販売コーナー、飲食メニューの新商品PR・販売スペース、サークル活動やアイヌ文化体験など多目的に利用できるコミュニティールームなどで構成。24時間対応型トイレも併設した。
センターは1日午前8時にオープンしたが、国内で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、感染防止の対策で物産販売や飲食メニューの提供は当面行わず、観光案内のインフォメーションコーナーのみ始動させた。コーナーには、中国とベトナムのスタッフを配置。さまざまな言語を翻訳できるタブレット機器や多言語の観光案内パンフレットを備え、外国人観光客の交流広場で毎週末、ロングランイベントの展開を計画しているが、「新型コロナ感染拡大の状況を踏まえ、規模の縮小を検討したい」としている。
(インバウンドにも対応できる体制を整えた。観光客の荷物の預かりも始めた。
物販コーナーについて白老観光協会は「新型コロナの情勢を注視して開設時期を判断したい」としている。しかし、食品類や工芸品、雑貨など約350品目の商品納入準備を進めた地元事業者の影響を最小限に食い止めるため、同協会が運営するネット通販サイト「白老ねっと商店」で1日、商品の販売を開始。順次、取扱商品を増やし、物販コーナーに並べる品を全てサイトでも扱う予定だ。
同協会は、新型コロナの動向を見ながら物販や飲食メニューの提供を目指すほか、体験型観光プログラムも取り入れた旅行商品の開発、販売の準備も進め、「観光インフォメーションセンターを拠点に白老の観光振興を図りたい」としている。センターの営業時間は午前8時から午後6時。休業は年末年始。
一方、町は、JR白老駅舎内に整備した観光案内ブースを1日に開設。駅を利用する観光客に白老や胆振の魅力を伝える観光パンフレットを取りそろえたほか、ウポポイのPRや町内イベント情報を提供するデジタル表示機器も備えた。
町は、ウポポイ開業に合わせてポロトミンタラ(面積1・5ヘクタール)