新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、全国で入手が困難となっているマスクの全道35市町村への優先配布が始まり、新ひだか町特別養護老人ホーム静寿園にこのほど、厚生労働省から郵便でマスク1920枚が届いた。
厚生労働省は17日に、国が確保したマスクを1人14枚、2週間分を高齢者介護施設などへ優先配布すると発表。今まで、人口に占める患者数の割合が特に大きい地域として、上川管内中富良野町や北見市にも優先配布されている。
国が選定した新ひだか町でも19日以降、高齢者介護施設など約60カ所に日本郵便からマスクが配達された。
優先配布を受けた静寿園(千葉憲児園長)には2箱(レギュラーサイズと小さ目サイズ)のマスクが届き、千葉園長が受け取った。
千葉園長は「2月19日にマスクを発注したが、在庫がなく断られた」と言い、今回の優先配布を受けて「在庫分と合わせて4月中までの確保ができて、優先配布はありがたく、助かります」と胸をなで下ろしていた。
施設では、消毒液での手洗いや(1)検温(2)発熱が24時間以内にあったか(3)海外渡航歴があるか―など6項目の確認表で、来園者の制限や万全の予防対策を実施している。
また、利用者家族の面会制限もしており、千葉園長は「利用者も家族と会えなくて寂しがっているので、早く通常通りに戻ってほしい」と話していた。