国内で新型コロナウイルス感染が拡大する中、内閣官房アイヌ総合政策室は26日、白老町で4月24日開業の民族共生象徴空間(ウポポイ)について本紙の取材に「現状において開業の日程変更はない」としつつも、新型コロナの状況も踏まえるとし、なお流動的要素を残していることを示唆した。
同室の担当者は、東京で感染者が急増していることを念頭に「状況が刻々と変化している中で、ウポポイ開業に関しても状況を見て判断されることになる」とした。判断材料としては、「専門家の意見や、(感染防止で臨時休業が続く)他の国立博物館などの再開の動きも参考にする」と述べた。
また、開業の際には、感染防止策として入場者への検温など対策を取ることも検討しているとした。
開業に先立って4月18日にウポポイ内で開く政府主催の開園記念式典については「今のところ日程変更はない」としながらも、「状況次第では規模の縮小、中止の可能性もあり得る」とした。
記念式典には菅義偉官房長官、赤羽一嘉国交相、萩生田光一文科相をはじめ、北海道アイヌ協会や道、市町村の首長らの参加を予定している。