インターネットショップなどを手掛けるトライレーン(札幌市)は、厚真町の特産品を活用して商品開発を進め、胆振東部地震からの震災復興支援を後押ししている。第1弾として同町のハスカップファーム山口農園のハスカップを利用した昆布酢「極(きわみ)」を商品化し、ネットで販売を本格化。櫻井淳司社長は「ハスカップを軸に厚真町の特産品を広めていきたい」と話す。
厚真町は2018年9月の胆振東部地震で震度7を観測。中でも山口農園は裏山の土砂崩れなどでハスカップの木5000本のうち、1割の約500本を被災した。
こうした背景を受け、櫻井社長らが、町やかねてから親交のある山口農園に「何かできないか」と立ち上がった。山口農園の山口善紀代表と協議、試行錯誤を重ね、日高町の昆布を練り込んだ酢にハスカップを加えたオリジナルの昆布酢を完成させた。
価格は2本セットで1980円。開発した昆布酢はまろやかでこくがあり、酢の物だけでなく、サラダドレッシングなどにもお薦め。厚真町表町のハスカップカフェLaboで置いているほか、同社で管理しているネットショップ「櫻井商店」、町のふるさと納税の返礼品として扱っており、収益の一部を支援金として町内に寄付することも考えている。櫻井社長は「今後も継続的に復興支援の後押しをしていけたら」と展望する。