安平町の子どもたちが夏休みを利用して、自ら海外旅行に行く計画を立て実行するチャレンジプログラム「キミ旅」が始動する。行き先の選定から旅費の確保など、あらゆる面で大人の力を借りずに行う全国でも珍しい取り組み。現在、プログラムへの参加を希望する町内の小中学生を募集しており、担当者は「自身の力で、世界を変える旅をつくってほしい」と呼び掛ける。
同プログラムは、町が町民の挑戦を応援する「カイタク事業」。子どもたちが言葉も文化も違う異国の地でなければ味わえない経験をすることで、将来的に多くのことに挑戦するきっかけにしてもらおう―と企画した。
今回の海外旅行は、行き先の選定から日程調整、飛行機や宿の手配、資金確保までをすべて子どもたち自らが行うのが条件。旅費はインターネットを使った「クラウドファンディング」で調達するほか、独自に出店イベントなどを開催して旅の資金を集めてもらう。クラウドファンディングで目標の金額が集まらなければ、旅行自体が中止になることもあり得る。
事業の対象は、新年度時点で町内の小学6年生から中学3年生としており、定員は6人(最少催行は2人)。締め切りは3月4日。その後、メンバーを決定し、15日に最初の全体会議を予定している。
アドバイザーとしてイベントに携わる町地域おこし協力隊クラウドファンディング推進員の松岡亮さん(31)は「頑張った経験は、一生の記憶に残る。もし今ないのであれば、この機会につかんでほしい」と期待。元中学校教員で自身も海外を渡り歩いた経験を持っていることから、「海外に行きたいというワクワクした気持ちがあれば、今持っているその気持ちを大事にしてほしい」と話す。
申し込み、問い合わせは、町地域推進課地域推進グループ 電話0145(29)7083、または松岡さん 携帯電話080(6509)5754。