厚真町社会福祉協議会は2020年度から、事務所を厚真児童会館に移設し、胆振東部地震以降2カ所に分散していた窓口を一本化する。21日に開かれた町議会臨時会で修繕費などに係る19年度一般会計補正予算案が可決された。早ければ3月中にも着工し、新年度が始まる4月には新たな事務所でスタートを切ることになりそうだ。
町社協は従来、町総合ケアセンターゆくり内に本部機能を設置。しかし18年9月に発生した胆振東部地震に伴い、同町本郷の旧かしわ保育園を間借り。プレハブの応急仮設住宅などが近いことから、災害ボランティアセンターや生活支援相談員、包括支援センターの機能をすべて保育園施設に集約していた。このため職員が2カ所に分散され、双方の連携が取りにくくなっていた。
町は、町社協から「一刻も早くこの非効率を解消したい」との要望があったことから、事務所の移転場所として一部町民団体が集会室などを使用している同会館を選定。修繕費として一般会計予算に600万円を追加補正した。町の町民福祉課は「被災者が安心して暮らせるよう、町社協の活動の強化につながれば」と期待する。
同会館には町社協の機能のほかに災害ボランティアセンターも移設する。町社協の松田敏彦事務局長は「一つのフロアで企画、立案などをした方が、少人数の人員を最大限に生かすことができる。より密接した関係の中で地域づくりに励んでいけたら」と話していた。