アイスホッケーのアジアリーグは22日から、プレーオフセミファイナル(1回戦)が開幕し、王子イーグルスは敵地の韓国安養でアニャンハルラと対戦する。レギュラーリーグを3位で終え、「アジアリーグ制覇」に向けて逆襲の戦いの幕が上がる。菅原宣宏監督は「このプレーオフを意識してレギュラーリーグを戦ってきた。練習してきたことを生かしてぶつけていきたい」と意気込みを見せた。
今季からプレーオフ制度が変更になり、レギュラーリーグ上位4チームによって展開され、セミファイナル、ファイナル(決勝)の2ステージ制になった。セミファイナルは王子―ハルラ(レギュラーリーグ2位)と、サハリン(ロシア、同1位)―デミョンキラーホエールズ(韓国、同4位)のカードが組まれており3試合2戦先勝方式だ。
王子はリーグ最終戦の後、休養を挟んで19、20日に苫小牧市白鳥王子アイスアリーナで練習を敢行。反則により数的有利、不利が生まれるスペシャルプレーをはじめ、セットプレーを入念に確認し、1~2時間汗を流した。DF山下敬史主将も「練習でも良い状態を保てているし、それぞれ目的意識を持って取り組めていると思う」と大舞台に向けて手応えを口にしている。
王子は今季、対ハルラとの成績は4勝2敗と分は悪くない。ただ相手は圧倒的な破壊力を持つチーム。リーグ最多得点のFWキム・ギソンとシン・サンフン、ベストFWのビル・トーマスなど攻撃陣にタレントがそろう。「相手にシュートを打たせないように工夫することが必要」とDF山下主将も語るように、キーマンをマークしながら好機をうかがいたい。
プレーオフは、システムが変わったことにより一戦の重みが増しており、初戦の戦い方が何より重要。プレーオフの経験が豊富なFW小原大輔も「一つのプレーで流れが変わることもある。スペシャルプレーの精度を高めて臨みたい」と話した。菅原監督も「苫小牧のファンが待っている。持てる力をぶつけていきたい」と力を込めた。
注目の第1戦は午後5時フェースオフ。第2戦は23日同3時30分、第3戦(どちらかが2連勝した場合は行わない)は25日同7時試合開始。ファイナルは29日から5試合3戦先勝方式、ホームアンドアウェーで行われる。