ラグビーワールド杯日本代表選手たちが昨年、大会前に網走市の事前合宿で使用していたトレーニング器具一式がこのほど、浦河町に贈られた。町は器具を一般に使用してもらうため、町ファミリースポーツセンターの2階トレーニング室を約4倍の広さの1階小体育室に移し、町民に有効活用してもらう。
トレーニング器具類は、千葉市に本社がある「ザオバ」(羽田雅弘代表取締役)が寄贈した。さまざまなウエートトレーニング機器やランニングマシン、バイクのほか床に敷くラバーマット250枚など全部で410点、1853万円相当が贈られた。
浦河町教育委員会はスポーツ・文化合宿誘致事業を進めている。昨年8月に合宿先進地の網走市で行っていたスピードスケート日本代表の合宿を視察。この時、ラグビー日本代表の合宿で用意されていたトレーニング器具について市職員から説明を受けた。同市はザオバからトレーニング器具をリースしている。
その後、町が進める合宿誘致の参考にするため、ザオバへ中古品(リースアップ)の有無を確認したが、高価だったため断念。しかし12月に入り、ザオバ担当者から「当社はスポーツ・文化発展の貢献を掲げており、浦河町の今後のトレーニング環境整備やスポーツの振興・普及を目的としてトレーニング器具を寄贈したい」との連絡があり、受けることにした。
トレーニング室の移動は、器具の配置に必要な広さや器具の重量、床の耐久性、使用時の音や振動などを考慮した。これまで小体育室で使用していた卓球台の一部は2階の空いたトレーニング室に移し、残りの卓球台はアリーナで時間を調整しながら利用する。
新トレーニング室の利用時間は毎週月曜の休館日を除く午前9時~午後9時(無料)。専門性の高い器具もあるため、使用方法を室内に掲示し、正しいトレーニングや使用法の講習会も開く。