安平町は、大規模災害発生など緊急時に地元のコミュニティー放送「あびらチャンネル」を有効活用する方針を決めた。災害に関する情報を役場庁舎内から映像や音声で町民にリアルタイムに発信していく。
5日に開かれた町議会復興特別委員会で説明した。あびらチャンネルは、2018年の胆振東部地震の際、情報発信手段として停電から復旧明けの9月8日に放送を再開。町の災害対策本部全体会議の様子を全て放送したほか、避難所や水道の復旧状況を文字データで公開した。
町は緊急時について、地震など災害対策本部の設置が必要な規模の災害が発生した場合を想定。放送設備のシステムを整えている総合庁舎内議場から生放送で従来の文字と併せて映像、音声も送り、情報発信力を高める。
あびらチャンネルは、東日本大震災の被害を受けた福島県南相馬市の先進事例にならって15年に開局した。空きチャンネルを使った道内初のエリア放送で、平時は撮影した地域のイベントや学校、町内行事のほか、町議会中継を放送している。