浦河町西舎、JRA日高育成牧場敷地の山の中腹にある道内最大とみられる幹周4・8メートルのエゾヤマザクラ「うらかわオバケ桜」がこのほど、環境省の「巨樹・巨木林データベース」に登録された。これまでサクラに近づく道がなかったが、同牧場が自動車で通行できる道路を整備したため、今年春の開花期に一般開放する予定だ。
樹高は16メートルあり、大人の胸の高さ(1・3メートル)の幹周は道内最大級。樹齢は80年以上と推定し、同じ日高育成牧場の敷地にある「百年桜」よりは若いと推測される。
このサクラ(本州方面ではオオヤマザクラ)は、町が2014年度から実施してきた町内にあるサクラなどの名木調査事業で確認された「モンスター級のサクラ」(町商工観光課)。町委託のサクラ専門樹木医・金田正弘さんらの指導で昨年秋、計測と一部枝の天狗(てんぐ)巣病の剪定(せんてい)、外科治療を実施し、第17号の「うらかわの名木」に認定。環境省のデータベースに報告し、昨年末に登録を確認している。
名称はサクラの近くを流れる「オバケ川」から名付けた。町によると、エゾヤマザクラ種では道内で1番の巨木でオオヤマザクラを含めて全国で3番目にランクするという。