白老町のヨコスト湿原友の会(中野嘉陽会長)はこのほど、町内のヨコスト湿原で冬の観察会を開いた。参加した12人の会員らが湿原の樹木や越冬中の野鳥などを見て歩き、貴重な自然環境を守る意識を高めた。
参加者は、白老東高校付近から西側に向かって湿原を散策し、ホオノキの冬芽、シカの食害に遭ったノリウツギ、雪上に残る動物の足跡などを観察した。また、オオハクチョウやマガモ、クロガモといった越冬の水鳥をはじめ、絶滅危惧種のシジュウカラガンやオジロワシも目にし、ヨコストの自然環境の豊かさを改めて確認した。
同町東部に広がるヨコスト湿原(面積33ヘクタール)は、道内でも数少なくなった自然海岸が残り、その背後に砂丘、湿地、草原、樹林帯と続く多様な環境を形成。さまざまな動植物も息づき、2016年に環境省の「日本の重要湿地」に選定されている。