苫小牧市内で行われていた、世界選手権に向けた女子アイスホッケー日本代表「スマイルジャパン」の代表選考合宿が1日午前に終了した。合宿では男子チームとの練習試合を精力的にこなしており、選手個人のアピールとともにチームとしての課題や収穫を再確認した。
1月24日に始まった今合宿は、国内勢のみでの最後の合宿。高校生の若手から中堅ベテラン勢まで22人が参加した。3月末から4月上旬にドイツで開かれる世界選手権に向けて国内メンバーの選考材料となることから、選手は自分の力をアピールしようと全力プレーを見せた。
期間中、陸上トレーニングと氷上練習はもちろん、中学生と高校1、2年生の新人チームと5試合の実戦を敢行。26日の王子ジュニア戦は一進一退の攻防の中で6―4と勝ち切った。27日の苫小牧東高戦では先制点を挙げたものの、守り切れず1―2で惜敗。29日には駒大苫小牧高メンバーとスマイルジャパンと混合で紅白戦を実施。男子高校生の速いスピードに食らい付いて最後までハードに戦った。
さらに31日の北海道栄高戦では2―1で接戦を制し、最終日は苫小牧工業と練習試合を行った。それぞれゲーム終了後、合宿参加選手たちはリンク上に残り、約30分間黙々とシュート練習を行い、力強いシュートの習得に励んだ。合宿中はけがや体調不良などで万全の状態とは言えない選手もいたものの、全体的に合宿は順調に進んだ。
今回の合宿では、高校生男子チームとの接戦を物にするなど過去の合宿と比べれば着実に成長した様子が分かる。ただスコアリングチャンスでの攻め方などの課題も見つかり、FW米山知奈(道路建設ペリグリン)は「やってきたことは少しずつ形になっているが、正直満足はしていない」と話す。世界の舞台で戦い抜くための態勢を早急に整える構えだ。
チームの指揮を執る飯塚祐司監督は「結果も出て良い方向に進んできたが、まだまだ満足はできない。もう1回合宿があるので、それぞれが力を付けて世界選手権に臨んでいきたい」と話した。