アイスホッケー・アジアリーグの王子イーグルスは、23日午後7時から韓国安養で首位アニャンハルラとの3連戦の初戦を迎える。前戦のデミョンキラーホエールズ戦で2勝1敗として迎える韓国遠征第2弾。プレーオフセミファイナル(1回戦)苫小牧開催に黄色信号がともる中で、奇跡の上位進出に向けて負けが許されない戦いとなる。
何としてでも3連勝をしたかったデミョン戦は第1戦、2戦とディフェンスの機能はもちろんだが、攻撃陣の奮闘もあり、連勝を収めることができた。しかし、3戦目は相手の粘りに屈し、2位のサハリンと勝ち点12差で首位ハルラに挑むこととなった。
対ハルラ戦、王子は昨年9月の苫小牧での3連戦で、ハルラの力のある攻めに対応し、2勝1敗と勝ち越した。ただ、FW高橋聖二が「素早い攻撃とパワーに対応しなければ」と話す通り、前回のハルラ戦とは相手のチーム状況は変わっている。現時点での得点王FWシン・サンフンやアシスト、ポイント王のFWキム・サンウクら中堅選手たちが台頭している。また、補強も積極的に行い態勢を整えた。
王子もGKドリュー・マッキンタイアはもちろん、21日のデミョン戦でスタメン出場したGK成澤優太も好セーブを連発するなど守りは堅く、アシスト、ポイントランキングで次点にいるFW中島彰吾やチーム得点王のFW大澤勇斗の新戦力が遠征中も力を発揮している。しかし、19日のデミョン戦で助っ人として存在感を見せていたFWタイラー・レデンバックが重い反則の「ゲームミスコンダクトペナルティ」を課せられ、2試合出場停止になり大事なハルラとの初戦に出場できない。21日も普段2セット目のメンバーたちを1セットに置いたり、若手のFW小林斗威をセンターに配置するなどで対処。今夜もそういった戦いが予想される。
現在勝ち点56の王子。残り5試合に全て60分勝ちしても勝ち点は71。上位進出が厳しい状況であることに変わりはないが、菅原宣宏監督の言う「目の前の試合に1戦必勝」の気持ちを胸に、異国での奮闘が期待される。
チーム 試合 勝 負 勝点
(1)アニャンハルラ(韓国) 31 24 7 70
(2)サハリン(ロシア) 30 22 8 68
(3)王子イーグルス 31 20 11 56
―以上、プレーオフ出場決定
(4)デミョンキラーホエールズ(韓国)31 14 17 41
(5)ひがし北海道クレインズ 31 12 19 37
(6)栃木日光アイスバックス 30 12 18 36
☆(7)東北フリーブレイズ 30 3 27 13
※19―20シーズンは4位までプレーオフに進出。東北はプレーオフ進出の可能性は消滅。☆は順位確定。