胆振東部消防組合の消防士や消防団として長年にわたって活躍した関係者の功績をたたえる叙勲、危険業務従事者叙勲伝達式が20日、むかわ、安平の各町役場で行われた。2019年秋の叙勲を受章した同組合鵡川消防団の元分団長・福井勝美さん(68)=むかわ町=と、同組合発足時から職員として勤務し危険業務従事者叙勲を受けた元消防司令の畠山與志則さん(68)=安平町=にそれぞれ勲記と勲章が届けられた。
福井さんは1974年に鵡川消防団に入団し、部長、副分団長などを経て2009年4月に分団長に就任。41年6カ月にわたって地域の防災に尽力し、16年5月をもって退団した。
これまでの思い出として、団で出場した訓練大会を挙げ、「練習した通りにはいかなかったことを何年たっても覚えている」と回想。「多くの先輩や仲間、家族の支えがあってこそ。非常に感謝している」と喜びを語り、「当時(在籍時)は火災が主だったが、今は水害が多い。今まで以上に出動機会が多くなると思うが、常に緊張感を持ってほしい」と後輩たちにエールを送った。
一方、畠山さんは同組合が発足した1971年7月に消防士職に就き、当時の早来支署(現安平支署)、厚真町の本部などで勤務。消防士長、消防司令補を歴任し、94年10月から消防司令として地域に貢献してきた。39年9カ月にわたって勤務し、2011年3月に退職した。
今回の受章について、「特別なことはしておらず、恐縮している」と語り、「現在は災害も多種多様化していて大変だと思う。訓練を継続して、万が一に備えてほしい」と後進に期待を寄せた。