一昨年の胆振東部地震で被災したむかわ町の中心市街地活性化の具体策について考える「まちなか再生セミナー」が16日、町役場に隣接する産業会館で開かれた。2011年の東日本大震災で大きな津波被害を受けた宮城県女川町で、復興支援活動に力を注ぐ現女川町職員の青山貴博さんらが講師を務め、先進事例からアドバイスを送った。
青山さんは当時、商工会の事務局におり、水産業、商工業などの有志による復興連絡協議会を発足させたことについて講話。当時の30、40代のメンバーを中心に据え、民間の立場から積極的に復興のグランドデザインを行政に提案したほか、コンパクトシティー形成に伴い復興に携わるまちづくり会社を立ち上げたことなどを紹介した。
この後のワークショップでは、NPO法人アスヘノキボウで代表理事を務める小松洋介さんがアドバイザーを担当し、「むかわ町のありたい姿」について考えた。小松さんは「発表するだけではなく、大切なことは実現するために行動を続けること。行政の力がなくてもできることもあるので、どんどん進めてほしい」と期待を寄せた。
同セミナーは、鵡川、穂別地区の中心市街地活性化やまちなかの再生に向けて、新たなグランドデザインを地元の商工業者や地域住民と共に考えていこうと町が企画。道市町村振興協会の助成を受けて、昨年12月と今回の計2回にわたって開催した。