王子 あすから韓国勢と6連戦

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2020年1月17日
韓国遠征を前にチーム一丸となって戦い抜くことを誓う王子イーグルス=16日、白鳥王子アイスアリーナ
韓国遠征を前にチーム一丸となって戦い抜くことを誓う王子イーグルス=16日、白鳥王子アイスアリーナ
絶対的守護神としてシーズン終盤も活躍が期待されるGKマッキンタイア=16日、白鳥王子アイスアリーナ
絶対的守護神としてシーズン終盤も活躍が期待されるGKマッキンタイア=16日、白鳥王子アイスアリーナ

 アイスホッケー・アジアリーグの王子イーグルスは18、19、21日に韓国高陽でデミョンキラーホエールズと、23、25、26日に韓国安養でアニャンハルラと対戦する。シーズン終盤の大事な遠征6連戦。プレーオフ地元開催権(2位以上)獲得のためにもここがまさに正念場になる。菅原宣宏監督は「練習してきたことしか試合では出せない。自分たちのやってきたことを信じて戦う」と気持ちを込めた。

 苫小牧ホーム最終カードとなった栃木日光アイスバックス戦。第1戦、第2戦は攻守にわたり力を発揮し、ともに勝利を収めた。3連勝で弾みをつけたかった3戦目は、日本代表の守護神でもある相手GK福藤豊の好セーブもあって連勝を止められたが、勝ち越して韓国に乗り込む。

 終盤に入り、再び課題として上がってきたのが数的有利のパワープレーだ。形としては攻めていても、対戦相手の研究もあって結果に結び付かない場面が続いた。リーグの中盤まで断トツだった成功率は29・11%と3割を割り込み、ハルラ(29・47%)にトップの座を明け渡した。得点力の向上が求められている。

 昨年、ホームの苫小牧で行われた韓国勢2チームの対戦成績は5勝1敗。デミョンには3連勝を挙げ、抜群の相性の良さを見せた。そのデミョンは「最近パワープレーの成功率も上がり、チーム力がまとまっている」と指揮官も語るように、ここ数試合は若手攻撃陣などの台頭もあり、4位までのプレーオフ出場争いで優位に立っている。

 現在3位の王子。2月22日から始まるプレーオフ・セミファイナル(1回戦)のホーム開催権を獲得できる2位は現在ハルラで、勝ち点差は14。大きく離されてはいるが、直接対決があるため逆転は不可能ではない。ここまで積み重ねてきたものを発揮し、アウェーで日本アイスホッケーの雄としての底力を見せたい。

 FW高橋聖二副主将は「選手それぞれやるべきことは分かっている。結果を残すだけなので自信をもって挑む」と力を込めた。

 今季王子の絶対的守護神として君臨しているカナダ出身のGKドリュー・マッキンタイア。旧日本製紙クレインズから移籍してきた助っ人は、守備の要としてシーズン終盤、上位進出のカギを握る。

 ―守備の要・GKマッキンタイア

 昨季同様にここまでリーグ戦全試合でマスクをかぶるマッキンタイアは、レギュラー出場している全チームGKの中で最高の93・34%のセーブ率を誇る。体を大きく使った守りでチームの「最後のとりで」としてどっしりとゴール前に構えている。

 今月11~13日の栃木日光戦では第3戦こそ3失点したものの第1戦、2戦ともに1失点に抑えた。「1試合1試合集中して挑み、勝利に貢献することだけを考えてプレーしている」と言う。韓国勢については「良いGKがそろっている。(王子の)守りが良くなってきているだけに、攻撃陣が癖などを見抜いてどう得点につなげていくかが大事だと思う」と冷静に分析している。

 「守りからしっかり攻撃のリズムをつくらなければ」と菅原宣宏監督が口にするように、守備が安定した展開になれば勝機は訪れる。守護神の奮闘に期待がかかる。マッキンタイアは「相手がどこというより、やるべきことをやれば結果は付いてくる。ホームでプレーオフができるように全力で挑む」と苫小牧のファンに力強い言葉を残して遠征に赴く。

 ―アジアリーグ結果

 ◇アイスホッケー・アジアリーグ(16日)

 アニャンハルラ3―1ひがし北海道クレインズ

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