白老町の2019年12月末の人口は1万6636人となり、人口減少に歯止めが掛からない。町の人口は少子化や流出で1985年の2万4000人超をピークに減り続け、2010年以降の10年間に限って見ても3000人少なくなった。人口減は今後も進展する見通しで、持続可能なまちづくりに向けて町は、20~27年度を期間とした第6次総合計画で減少抑制を重点プロジェクトに掲げ、施策を展開する考えだ。
白老人口は、高度成長の波に乗って1985年、2万4560人に達した後、少子化の進行や工場閉鎖による人口流出などもあって減少傾向をたどった。景気の低迷で企業誘致も進まず、2009年にはついに2万人を割り、その後も年々減り続けている。少子高齢化を背景に、死亡数が出生数を上回る「自然減」、転出数が転入数を上回る「社会減」が共に進み、19年末の総人口は前年に比べて343人減となった。
人口減は今後も進む見通しで、国立社会保障・人口問題研究所の推計値(18年度推計)によると、白老人口は45年に7646人、60年に3810人になる見込み。25年後に半減、40年後には現在の4分の1程度に縮小すると予測している。
総人口が減る中、65歳以上の「老年人口」だけは伸び続けていたものの、19年末は前年を下回り、減少に転じた。15歳未満の「年少人口」、15~64歳の「生産年齢人口」に加え、「老年人口」も今後減り続ける見通しだ。
まちの衰退を招きかねない人口減の抑制は、白老の最重要課題。町は策定中の第6次総合計画の素案に人口減少抑制プロジェクトを掲げ、「子育て支援強化」「健康増進と疾病予防推進」「人材環流と白老暮らし推進」「安全で住みよい住環境の形成」「地域の絆づくり」の五つの重点施策を盛り込み、定住人口の維持を目指す。町は「人口減を少しでも抑えるため、転入や定住を促す施策に取り組みたい」としている。
住民基本台帳に基づく19年末人口は、前月の昨年11月末に比べ15人減った。性別内訳は男性7909人で前月比11人減、女性8727人で同4人減。年齢別では「年少人口」が1172人で前月比5人減、「生産年齢人口」が7993人で同1人減、「老年人口」は7471人で同9人減。
世帯数は9403世帯となり、前月比で1世帯減った。