チーム減で対策急務 小学生アイスホッケー 普及、競技人口増へ

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2020年1月15日
今季も熱い戦いを見せている小学生の選手

 苫小牧小学生アイスホッケー同好会連合会に加入している苫小牧市内の小学生アイスホッケーチームは今季、チーム編成の難しくなったノーティーベアーズが活動休止したため、前季より一つ少ない4チームが各種大会で競い合っている。関係者の中には大会運営や指導者確保で前向きな見方もあるが、競技人口の底辺拡大に向けた対策の必要性は高まっている。

 ノーティーベアーズの活動休止は昨年春に6年生が卒団し、登録選手が20人を割ることが確実になったため。各チームの指導者らが昨シーズンの早い段階でチームの再編を決断し、休止するノーティーベアーズの選手はレッドスターズを中心に振り分けられた。今季はレッドスターズ、苫小牧Westアイスキング、バーニングバレット、BLUEサンダーズの4チームで各種大会が行われ、大会運営されている。

 小学生の今季の大会は昨年中にすでに3戦を終えた。競技関係者によると、チーム数の減少で「1チーム当たりのコーチ数が増え、より濃密な指導ができるようになった」「リンク使用料などの負担が軽減された」などプラスに働いた面もあるよう。ノーティーベアーズからレッドスターズに移籍した及川逸登(苫小牧西小6年)は「チームを移るのは寂しかったけれど、今のチームでも楽しくプレーできている。練習で5対5がしやすくなってよりいい練習ができていると思う」と話した。

 レッドスターズの水橋徹監督も「選手が増えたことで、試合に出るための(メンバー間の)競争意識は高くなった」と話し、登録選手が増えたことで個々の技術向上につながっているとの認識を示した。

 しかし小学生アイスホッケー全体を見れば、選手確保の対応策は待ったなしだ。着実に進行している少子化を背景に競技人口が減っている。1、2年生の選手が中心となって編成するCチームは既に市内では3チームのみ。このままのペースでいくと3、4年後にはさらなるチーム数の減少が現実化する可能性もある。

 競技人口の増加へ、小学生カテゴリーの競技関係者は苫小牧アイスホッケー連盟や市体育協会などが主催するスケートエンジョイスクールを関心を持ってもらうきっかけにしたい考え。同スクールは11月から翌年3月まで約5カ月行われる。スケートやアイスホッケーなどの氷上スポーツの普及や体力向上などが目的。幼児対象としていることから、同好会連合会が小学校入学間近の参加者に同好会加入や見学の案内などを精力的に行っている。

 また、連合会はゴールキーパーの養成にも力を入れており、負担の大きい防具の購入費用を半額補助する独自の取り組みも行っている。

 同連合会の佐藤守会長は「エンジョイスクールでアイスホッケーに少しでも興味を持ってもらう。来年春は多くの小学生の入団を期待している」と話している。

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