全道的に積雪が少なく、深刻な雪不足に見舞われているこの冬。東胆振でも安平町追分地区とむかわ町穂別地区にある町営スキー場が少雪により、いずれもシーズンオープンができない状況となっている。昨年末から雪が降っては解けてを繰り返し、9日時点で積雪はほんの数センチにとどまる。いまだ今後の見通しが立たず、スキー場関係者は気をもんでいる。
安平山スキー場(安平町追分豊栄)は、例年1月上旬にオープンするが、今季はオープンの目安としてコース上の積雪40センチが必要なところ、降雨により昨年末の時点でほぼゼロに近い状態に。年明けに入っても8日時点でいまだ4センチ程度にとどまり、スキー場の関係者は「主役(雪)が来ないと。何とか降らせてほしい」と空を見上げて嘆く。
町教育委員会によると、3学期に入ると町内外の学校がスキー授業で利用を予定しているが、「恐らくこの状態では難しいだろう」と予想。8日午後に一時的な雪は降ったものの、9日は再び晴れ模様となり、「天気ばかりはどうにもならない」と頭を悩ませる。
むかわ町の穂別スキー場も今月5日のオープンを予定していたが、いまだ見通しは立っていない。町教育振興室によると、8日時点で「まだ草が見えている。もう少し降ってもらわないと」とため息をつく。現時点では天候との兼ね合いになるが、「雪が降ってコースが整備できたら」と話す。
気象庁のアメダスによると、9日午前11時現在、安平町の積雪は2センチ、穂別地区は9センチにとどまる。室蘭地方気象台は今季の少雪の原因について、冬型の気圧配置が長続きしないことと寒気が流れにくくなっていることなどを挙げており、今後も「気温は平年より高めで推移し、降雪量に関しても少ない」と予想している。