苫小牧選抜・大会史上初の4連覇―日光杯全日本女子中学・高校生アイスホッケー

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2019年12月28日
大会史上初の4連覇を達成した苫小牧選抜(提供)

 21~23日に栃木県日光市の日光霧降アイスアリーナなどで行われたJOCジュニアオリンピックカップ第14回日光杯全日本女子中学・高校生アイスホッケー大会で、苫小牧選抜が大会史上初の4連覇を達成した。関係者は「チーム一丸となって果たした偉業」とメンバーの奮闘をたたえている。

 大会は日本アイスホッケー連盟、日光市などが主催する女子中高生カテゴリーの全国大会。各地の選抜15チームが5ブロックに分かれた三つどもえの予選とブロック上位8チームによる決勝トーナメントで栄冠を競った。現在海外で活躍するFW大澤ちほらを擁した苫選抜の第3~5回大会3連覇がこれまで最高だった。

 予選リーグ戦は岩手県選抜、関東選抜と同じブロックに入った。岩手に38―0、関東に20―1と大勝し、難なく決勝トーナメントへ進出。1回戦は青森県選抜と対戦し、FW桜井芽愛主将(トヨタシグナス)のハットトリックの活躍もあり7―0、東京都選抜にはFW輪島夢叶(道路建設ペリグリン)の2得点の活躍で3―0と勝利し、決勝へ駒を進めた。

 激闘となった帯広選抜との決勝。指揮を執った石森梓監督や選手たちにも「本当に壮絶な戦いだった」と深く胸に刻まれる展開。序盤は帯広選抜に攻められて0―1のビハインドの展開に。指揮官もピリオド間に「どんどん攻めていこう」などと声を掛け奮起を促した。

 第2ピリオドは追加点を挙げられながら、苫選抜はDF山下栞、FW鎌田美南(ともに道路建設ペリグリン)が相次いで得点を挙げて2―2と試合を振り出しに。そして第3ピリオド15分、DF佐藤菜摘(トヨタシグナス)が「無我夢中で打った」という勝ち越しのゴールを決めて3―2とし、激闘に終止符を打った。

 大会の最優秀選手賞には桜井、ベスト6には苫選抜からGK増原海夕(道路建設ペリグリン)DF山下、佐藤、FW輪島、鎌田が選出された。ベストDFの佐藤は「周りのみんなが支えてくれたおかげで優勝できた」と振り返った。

 選手は中学からクラブチームに所属し、大人たちと一緒にプレーを行う。同大会は中高生だけで行う数少ない大会。そこでの4連覇は特別な意味を持つ。来年以降も圧倒的強さを継続していきたいところ。

 石森監督は「数少ない練習の中でチームワークを発揮し、上級生を中心に選手たちはよく頑張った」とねぎらいながら「下級生も良い選手がそろっているので来年以降も結果を残したい」と意気込んだ。桜井は「自分たちの役割を果たして最後の最後に優勝できたのは本当にうれしい。後輩たちはプレッシャーがかかると思うが精いっぱい頑張ってほしい」と言葉を残した。

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