昨年9月の胆振東部地震で建物が損壊した社会福祉法人「北海道厚真福祉会」の特別養護老人ホーム「豊厚園」(厚真町本郷)と、障害者支援施設「厚真リハビリセンター」(同)の再建に合わせ、町は新町116番地の町有地(総面積約1万5800平方メートル)を同法人に無償で貸し付ける。20日の町議会臨時会に提案し、承認された。
町は無償貸与の理由について、「福祉施設の災害復旧建設に当たり、大幅な予算が必要。厚真福祉会の建設資金確保のため」と説明し、期限は2024年11月末までの5年間。その後は「同法人に買い取ってもらう方向で話を進めている」とした。
両施設は震災で建物に亀裂が入り、敷地が大きく陥没するなどの被害が出た。入所者は4カ月余りの避難生活を経て、現在は新町の福祉仮設住宅で生活している。建物の損壊状況から復旧は難しいため、同法人は移転新築する方向で話を進めていた。
福祉施設の災害復旧に係る総事業費は設計委託料込みで約28億6000万円。このうち約21億6000万円を国と道が補助し、3億円を町が負担する。着工は12月上旬を予定している。