教え子ら名将に惜別―佐藤茂富氏「お別れの会」

  • スポーツ, 野球
  • 2019年11月4日
祭壇前で栄冠は君に輝くを合唱する鵡川高野球部員ら

  鵡川高校野球部などで指揮を執り、今年8月に79歳で死去した名将佐藤茂富氏の「お別れの会」が2日、札幌市内で営まれた。歴任した各校の教え子をはじめ、道内外の野球関係者ら1000人近くが参列。半世紀にわたる野球を通じた人間育成、春夏合わせて6回の甲子園出場といった故人の輝かしい功績を再確認しながら、祭壇に手を合わせた。

   会では、栗山高卒の久世篤さん(69)、砂川北高卒の杉山俊介さん(42)、鵡川高卒の鬼海将一さん(35)の3人が”門下生”を代表して弔辞を読んだほか、各校在校選手35人による夏の甲子園歌「栄冠は君に輝く」の合唱、佐藤氏の在りし日を収録した動画上映などがあった。

   また、同氏とのつながりの深い報道関係者たちが作成した追悼新聞が参列者一人一人に配られた。佐藤氏等身大パネル、遺品などを飾った展示室も設置された。

   「ゴリさんは常に私たちの太陽だった」と佐藤氏の当時のニックネームを披露しながら、恩師を悼んだ空知管内由仁町出身の久世さんは東京からはるばる参列した。鵡川高の野球部寮「三気塾」にも足を運んだことがあるといい、「栗山時代から一生懸命や本気といった言葉はよく出ていた。サプライズに満ちあふれた、とても魅力ある人だった」と語った。

   恩師の後を継いで、2014年から母校鵡川高野球部の指導者として活躍中の鬼海監督は、むかわ町職員としての同部の指導を来夏で一区切りにする、と弔辞で明かした。教員の道を目指すとし、「自分の力で困難を乗り越え、未来を切り開いていく。三気を胸に精進していきます」と誓っていた。

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