王子・ホーム6連勝で後半戦へ―アイスホッケー・アジアリーグ

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2019年11月4日
4回戦〔王子―東北〕中盤以降勝ち越しを目指し、果敢に攻め立てる王子攻撃陣=3日、白鳥王子アイスアリーナ
4回戦〔王子―東北〕中盤以降勝ち越しを目指し、果敢に攻め立てる王子攻撃陣=3日、白鳥王子アイスアリーナ
サインや記念撮影など選手とファンが触れ合った「氷上交流会」=3日
サインや記念撮影など選手とファンが触れ合った「氷上交流会」=3日
サインや記念撮影など選手とファンが触れ合った「氷上交流会」=3日
サインや記念撮影など選手とファンが触れ合った「氷上交流会」=3日

 アイスホッケー・アジアリーグは2、3の両日、苫小牧市若草町の白鳥王子アイスアリーナと栃木県日光市でレギュラーリーグ4試合が行われた。王子イーグルスはホームで東北フリーブレイズと連戦。初戦は5―1で快勝し、2戦目は6―3で逆転勝ち。10月15日のサハリン(ロシア)から数えホームで6連勝を飾った。栃木日光アイスバックスはひがし北海道クレインズと連戦し、3日は敗れたものの3連戦を勝ち越した。

 苫小牧では、両日を「クラシックゲームズinとまこまい」の冠を付け、王子は1956年から7年間使用していた懐かしいユニホームを着用した。2日には苫小牧漁協の協力で人気のホッキ貝詰め放題イベント、3日の試合後には「氷上交流会」など多彩な企画が催された。このうち交流会は100人以上のファンたちがリンク上で選手たちと触れ合い、楽しいひとときを過ごした。

 レギュラーリーグ順位は栃木日光が、試合のなかったデミョンキラーホエールズ(韓国)を抜いて4位に浮上した。王子は引き続き3位だが勝ち点を32に伸ばし、試合がなかった2位サハリンに2点差、同じく首位のアニャンハルラ(同)と5点差に詰めた。

 王子の次戦は23と24両日、KOSE新横浜スケートセンターでひがし北海道クレインズと連戦する。苫小牧での次の試合は来年1月11~13日、栃木日光アイスバックスとの3連戦となる。

 3日

 ▽苫小牧(王子4勝)

 王子イーグルス6―3東北フリーブレイズ

 ▽得点者【王】三田村(柴田、レデンバック)中屋敷(中島、大澤)山下(久慈、小原)大澤(中島、橋本)大澤(中島、橋本)髙木(三田村、佐々木)【東】デニス(篠原、山田)パーナム(山田、ニコラス)田中豪(田中健、佐々木)▽GK【王】マッキンタイア【東】畑▽シュート数【王】27本【東】23本▽反則【王】8分【東】16分▽パワープレー得点【王】4【東】1▽キルプレー得点【王】0【東】0▽観客1368人

 王子がシーソーゲームを見事に制した。第2ピリオド、2点を先制された直後にFW三田村が押し込み1点、ピリオド終了直前にFW中屋敷が同点弾。終盤にも競り合いが続いたがDF山下、FW大澤の連続得点などで勝負を決めた。

 ▽日光(日光4勝2敗)

 ひがし北海道クレインズ2―1栃木日光アイスバックス

 2日

 ▽苫小牧(王子3勝)

 王子イーグルス5―1東北フリーブレイズ

 ▽得点者【王】相木(中屋敷、越後)小原(中島、高橋)中島(高橋、山田)大澤(山田、髙木)大澤(中島、橋本)【東】大宮(ニコラス、篠原)▽GK【王】マッキンタイア【東】古川▽シュート数【王】41本【東】17本▽反則【王】8分【東】4分▽パワープレー得点【王】1【東】0▽キルプレー得点【王】0【東】0▽観客1066人

 王子は第1ピリオド、FW相木のシュートで先制。中盤に同点に追い付かれるも、FW小原が落ち着いて決めて再びリードを奪った。終盤は堅い守りからの積極的な攻撃で追加点を奪い、東北を突き放した。

 ▽日光(日光4勝1敗)

 栃木日光アイスバックス2―1ひがし北海道クレインズ

 王子は今季初の6連勝で前半戦を締めくくった。この東北2連戦では相手の粘りに押された場面も一部あったが、攻守にわたり安定感を取り戻した王子が年内最後のホームゲームを締めくくった。

 今季いまだ勝ち星のない東北は「今シーズン初勝利を」と激しくプレッシャーをかけた。2試合で4得点をたたき出した王子のFW大澤勇斗が「本当にタイトな試合だった」と振り返るように、特に第2戦は果敢に攻める東北に2点を先取され、中盤まで主導権を握られた。

 しかし、王子の選手はいたって冷静だった。シーズン序盤、ビハインドで浮き足立つ場面が見られた王子は、守りからリズムを作るホッケーを見せ、攻撃でも数的優位のパワープレーで落ち着いて決め切るなど、チーム力が向上した。菅原宣宏監督は「失点が続いた後に何とか60分で勝てたのは大きなこと。試合ごとにチームは成長している」と確かな手応えを口にしている。

 全36試合のうち18試合を消化し、11勝7敗(勝ち点32)の3位。レギュラーリーグ1位も射程圏内に入れた王子。後半戦はほとんどがアウェーの試合となり、厳しい戦いが予想される。指揮官が「まだまだ細かいところで課題がある」と話す通り、現状を見詰め直し、リーグ制覇に向けて突き進むだけ。DF山下敬史主将は「今後もそれぞれのチームでの役割を再確認し、自分たちのプレーをやり切って勝利へつなげたい」と意気込んでいる。

 チーム               試合  勝  負 勝点

 (1)アニャンハルラ(韓国)     17 13  4 37

 (2)サハリン(ロシア)       15 11  4 34

 (3)王子イーグルス         18 11  7 32

 (4)栃木日光アイスバックス     18  8 10 24

 (5)デミョンキラーホエールズ(韓国)14  7  7 20

 (6)ひがし北海道クレインズ     17  6 11 19

 (7)東北フリーブレイズ       13  0 13  2

 ※19―20シーズンは4位までプレーオフに進出。

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