女子IH日本代表、苫小牧合宿終える―得点力に課題

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2019年10月30日
男子高校生相手に粘りの戦いを見せた=29日、苫小牧工業戦
男子高校生相手に粘りの戦いを見せた=29日、苫小牧工業戦
最後は陸上トレーニングで汗を流し、合宿を締めくくった=30日午前、市総合体育館
最後は陸上トレーニングで汗を流し、合宿を締めくくった=30日午前、市総合体育館
最後は陸上トレーニングで汗を流し、合宿を締めくくった=30日午前、市総合体育館
最後は陸上トレーニングで汗を流し、合宿を締めくくった=30日午前、市総合体育館

 女子アイスホッケー日本代表「スマイルジャパン」の代表候補合宿は30日午前まで、苫小牧市内で行われた。男子高校生たちとの練習試合などを通じ、世界選手権や五輪に向けて自分たちの課題などを見詰め直した。

 23日から始まった合宿は初日、陸上トレーニングや氷上練習を行い24~29日は高校の男子チームとの練習試合に挑んだ。4チームと合わせて5試合を行い、結果は全敗だった。

 北海道栄戦では積極的に攻撃を仕掛けて得点したものの、最終的には1―3で敗戦。駒大苫小牧とは2ゲーム行い、スピード感のある攻撃に対応できずにいずれも完封負けした。苫小牧東戦も0―2だった。29日の苫小牧工業戦はFW小山玲弥(SEIBUプリンセスラビッツ)が先制点を決めてゲームの流れをつくりかけたが、勢いに乗れず勝ち越しを許す展開に。終盤、FW米山知奈(道路建設ペリグリン)が得点を決めたものの及ばず、2―3で敗れた。

 合宿最終日は市総合体育館で陸上トレを行い、ランメニューや筋力トレーニングで締めくくった。

 今合宿で課題となったのは得点力。体格の違う男子相手とはいえ、5試合で3得点は選手、スタッフとも納得していない。毎練習試合後、選手はリンク上に残り、約30分間黙々とシュート練習した。最年長のFW久保英恵(SEIBUプリンセスラビッツ)が「試合の中で何度か得点の好機を逃している」と語るようにチーム全体でも大きな課題であることを認識する。一方、随所で粘りのホッケーを見せて失点のピンチをチーム全体で守り切った局面も多くあり、実りもある合宿だった。

 今年の世界選手権でトップディビジョン残留を決め、世界ランキング6位の日本代表。今季はカナダで開催される女子世界選手権(来年3月31日~4月10日)でさらなる飛躍を目指す。

 スマイルジャパンを率いて2シーズン目の飯塚祐司監督は「得点力の強化はもちろんだが、今後は数的有利不利から生まれるスペシャルプレーの対応力を上げる。個々でレベルをアップできれば」と話す。DF志賀葵(トヨタシグナス)は「(所属)チームに戻っても日本代表という自覚を持ち、目標に向かってレベルアップを図りたい」と決意をにじませる。FW久保は「次の代表合宿のときにはもう少しコンディションを上げ、得点に絡めるように準備をしたい」と意気込みを見せた。

 スマイルジャパンは今季、12月から来年3月にかけて苫小牧市内で2、3回の合宿を行う予定だ。

こんな記事も読まれています

ニュースカレンダー

紙面ビューアー