第15回苫小牧民報・苫小牧アイスホッケー連盟杯争奪苫小牧女子アイスホッケー大会は28、29の両日、苫小牧市内のダイナックス沼ノ端アイスアリーナで行われた。29日夜に行われた道路建設ペリグリン―トヨタシグナスの一戦は、延長のまでもつれる激闘の末3―2で道路建設ペリグリンが制した。ペリグリンは岩倉、三星ダイトー時代を含む大会15連覇を飾り、道路建設としては5連覇となった。
今季は大東開発ネクサスが解散し、2チームによって展開された今大会。白熱の展開となった試合に駆け付けた観客たちが大きな声援を送り、選手たちを後押しした。また、28日夜には両チームによる中学・高校生選抜の強化試合が行われ、次代のスマイルジャパンを担う選手たちがリンク上で躍動した。試合は3―0でトヨタシグナスが勝利した。
▽苫小牧民報・苫小牧アイスホッケー連盟杯争奪苫小牧女子アイスホッケー大会(29日、ダイナックス沼ノ端アイスアリーナ)
道路建設ペリグリン3ー2トヨタシグナス
手に汗握る展開となった。0―0で迎えた第2ピリオド、トヨタFW三浦、石田が相次いでゴールを決め2点を先行するも、その後、道路建設FWラック、輪島がゴールネットを揺らし同点に追い付く。終盤は両チームともスコアリングチャンスを作るも得点を決められず延長戦へ。延長残り1秒という場面で道路建設DF細山田のミドルシュートがゴールネットに突き刺さり勝負を決めた。
▽中高選抜強化試合(28日、同)
トヨタシグナス3ー0道路建設ペリグリン
16日の河渕杯決勝で激闘を演じた道路建設ペリグリンとトヨタシグナス。2週間たった民報杯でも延長戦までもつれる手に汗握る展開の末、道路建設が民報杯の「絶対王者」の座を死守した。道路建設の寺尾幸也監督は「苦しい場面もあったが、選手たちが諦めずに必死になって戦ってくれた結果」とたたえた。
第1ピリオドはお互いのDF陣が守りきったが、第2ピリオド開始早々、トヨタシグナスFW三浦芽依、石田彩女が相次いでゴールを決め、試合を優位に進めた。1点を返された後、トヨタは3対5のキルプレーのピンチを切り抜け、トヨタペースで試合を進めるかに見えた。しかし、道路建設FW輪島夢叶が意地の同点ゴールを決め振り出しに戻した。第3ピリオドは両チームとも決め手がなく延長戦に突入。
延長戦も進み、残り1秒でドラマが起こった。DF細山田茜が放ったシュートがゴール隅に吸い込まれていった。決まった瞬間、歓喜の輪が広がり祝福を受けた細山田は「時間もなかったので何とかゴールの枠内に入れようと思っていた。何とか勝ちたいと思っていたので入った瞬間本当にうれしかった」と値千金のゴールを振り返った。
民報杯初制覇に一歩及ばなかったトヨタ今隆之監督は「リードをしながらも勝ちきれなかったのはまだ力がないということ。守りを磨きしっかりと練習を積んでいきたい」と話した。
大東開発ネクサスが解散し、市内の女子チームは2チームとなった中、10月12日には日本リーグもスタートする。寺尾監督は「民報杯のように諦めず最後まで気持ちを切らさずに戦っていければ」とし、細山田も「今回は延長勝ちだったが、60分勝ちを意識し、ペリグリンらしいホッケーを見せたい」と意気込んだ。