国体で奮闘誓う―駒大苫小牧高卓球部女子・ 寺西沙莉奈

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  • 2019年9月28日
本番に向け練習する寺西

  駒大苫小牧高校卓球部女子の寺西沙莉奈(2年)が、29日から競技を開始する第74回国民体育大会いきいき茨城ゆめ国体卓球競技(団体戦)少年女子の部に、北海道代表の一員として挑む。今夏、女子部の主将に任命されたチームの大黒柱。スランプを乗り越え、大舞台で活躍を誓う。「駒沢の代表、北海道の代表として一つでも多く勝ちたい」と語った。

   今国体同部には、全国のブロック予選を勝ち抜いた16都道府県が出場。10月2日まで4組の予選リーグと、各組上位1位による決勝トーナメントを展開する。1チーム3人で、5シングルスを行い勝敗を決める。北海道は予選C組で埼玉、熊本、広島の各県と当たる。

   寺西は、実力者8人による6月の道予選会(函館)少年女子決勝リーグで5勝2敗の3位となり、見事国体出場権を獲得。桜庭有花(3年)など同じ駒大苫で腕を磨く選手たちを抑えての目標達成に、少し苦い思いはしたが「仲間の分まで」とより使命感を強くもさせた。

   一方で、濱田唯奈、買手日菜といったライバル校札幌大谷の選手には完敗。「ボールに威力がない」と自身のプレースタイルに限界を見た。

   昨年は1年生ながらインターハイ、全日本選手権など各種全国大会に出場し活躍。ただ、今年3月の全国高校選抜大会後から得意のラリー戦で競り負けることが多くなった。田村美葉、田名部萌といった同級生もぐんぐんと頭角を現すようになり、危機感は募っていた。

   輝きを取り戻すため、ラケットのラバー変更に踏み切った。直線的な打球(スマッシュ)を可能にするラバーを装着。中学時代に使いこなせず、わずか1カ月で諦めた物だけあって最初は悪戦苦闘したが、「慣れてきた」と手応えを口にする。実際、成年も含めた道代表合宿で成年女子の高山結女子(日本大1年)=苫小牧開成中出身=、駒大苫OGの後木玲奈(日体大1年)、鎌田那美(早稲田大4年)らを脅かすまでになっているという。

   「とても真面目で卓球に懸ける思いが人一倍ある」と仲川明監督から女子部の主将に任命された。チームは今夏、インターハイ女子団体出場を6年ぶりに逃した。メンバーは違えど、同じ団体戦。経験を積み、個人のみならず駒大苫再浮上のヒントもつかみたい。

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