苫小牧市沼ノ端のアブロス沼ノ端スイミングクラブに所属する堀葵(和光中1年)、高橋良汰(明倫中3年)の2人がこのほど、東京都内で開かれた第42回全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季水泳競技大会競泳競技で好成績を挙げた。堀が女子11~12歳50メートル平泳ぎで見事6位入賞。高橋は男子13~14歳50メートルで8位となった。共に予選上位8人のみが進出する決勝レースで力泳。「いい経験になった」と口をそろえた。
男女、年齢、泳法、距離別の各種目で厳しい標準記録を突破した全国の実力者が集った長水路(50メートル)の大舞台。予選レースと、同8位以内による決勝、同9―16位のB決勝をそれぞれ展開した。
「決勝まで行けるとは思ってなかった」と目を丸くしながら試合を振り返るのは堀だ。7月の道内長水路レースで大会記録、自己ベストを更新する34秒56を出すも、今大会のエントリータイムのランキングでは17位。B決勝進出すら危ぶまれる位置にいた。
前回夏季大会、3月の春季大会と3季連続の全国舞台だったが、極度の緊張も襲った。それでも「周りは自分よりも速い人ばかり。とにかく付いていこう」と予選で自己記録に迫る34秒59をマークし7位通過。決勝では34秒76と記録は落としたが、順位を一つ上げることはできた。「決勝で泳ぐことができてうれしかった」と笑顔を見せる。
ただ、一つ心残りを挙げれば自己ベスト更新ができなかったこと。「手のかきがうまくいってなかった」と分析する。今後は13~14歳カテゴリが主戦場となり、50メートル種目がなくなるほか、全国大会の標準記録もさらに厳しくなる。全国6位の自信を胸に、さらなる進化を誓う。
一方、短水路(25メートル)時の記録ながらエントリーランキング6位につけていた高橋は、予選から「感覚がよかった」と24秒80で自己ベストを更新。続く決勝では「しっかり水をつかむようにして、テンポを落とさず泳ぐことができた」と自己記録をさらに縮める24秒70をマークした。
順位は予選、決勝共に8位と少し悔しさは残ったが、大舞台で「ベストを出すことができたのはうれしい」と話す。
14日からは、茨城県ひたちなか市で開幕する国民体育大会競泳に北海道少年男子代表として挑む。少年B(中学3年―高校1年)4×100メートルリレーメンバーの1人。今夏季大会ではB決勝7位と健闘している。「夏季大会に浮かれて結果を出せなくなるのは嫌だ。国体でもしっかりベストを更新したい」と闘志を燃やす。
2人を指導する大江俊彰コーチは「全国で感じた周りとの差や自分に足りない部分を、今後の練習につなげていってほしい」と期待した。