苫工 主将・西村 チームに感謝、大役終える

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2025年1月23日
試合後、後輩たちをねぎらう主将の西村(右)=22日、ネピアアイスアリーナ

  今季、各種大会などで挑み続けて来た強豪・武修館との対戦。苫工の小野崎優監督は「力の差があることは分かっていた。選手たちには出せるものを全てリンクで出してくるよう伝えた」と話す。長くなる守備の時間をじっと耐え、少ないチャンスをものにしよう―と、ディフェンスゾーンでは相手のシュートに対するシュートブロック、ゴール前では1対1のバトルを必死に続けた。

   今季引退する3年生8人が入部した2年前、在籍していた上級生は5人。「人数が少ない時期に入部した学年。彼らがいたから部が存続できた面もあった。苦労し、耐えながら活動してきた3年生がインターハイに出場できた。終わった後もすがすがしい顔をしてたので、頑張れた成果なのだと思う」と語った。

   主将の西村優空については「力不足な部分もあったが、チームのため、自分を犠牲にしてでも取り組んでいた。気持ちが熱く空回りすることもあったが、それも彼のいい所」と評価した。

   高校アイスホッケー生活を終え、西村主将は「最後までしっかり戦えて、楽しむことができた」とほほ笑む。1回戦では、ジャッジの認識の食い違いから不運な形で失点を許す場面があった。そうした場面でも毅然(きぜん)とした主将らしさでレフェリーと対話。「みんな混乱していたし先行されてしまったが、諦めない気持ちで勝利をつかみ、次につなげられた」と振り返る。「チームをまとめるのは大変だったが、最後は大舞台で戦えた。当番校枠という形ではあったが、全国で1勝することができたことは大きかった」と総括した。

   試合後には、チームメートの肩をたたきながら「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えた主将。「個性豊かな2年生が多い。特色を生かし、来季はさらに上位の結果を出してほしい」と後輩たちへエールを送った。

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