高速リンクで達成なるか 高木、日本勢最多Vに王手 スピードスケートW杯

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  • 2025年1月23日
スピードスケートのワールドカップ後半戦に向けて練習する高木美帆(手前)ら=10日、長野・エムウェーブ

  スピードスケートのワールドカップ(W杯)は24日、カナダ・カルガリーで第3戦が開幕する。注目は、五輪でメダル7個を持つ女子の高木美帆(TOKIOインカラミ)。清水宏保と小平奈緒が打ち立てた、W杯個人種目で日本勢最多の通算34勝まで、あと1勝に迫っている。

   高速リンクとして知られるカルガリーでの戦いに備え、今月は同じ高地にある長野・菅平高原でも練習した。「(昨年12月の)全日本選手権で、少し何かつかめたかなという実感があった」。3冠を果たした大会後、その手応えを確かなものにすべく調整してきた。

   個人種目のW杯初優勝は、22歳だった2016年12月。ここまで1000メートルで9勝、1500メートルで23勝、3000メートルでも1勝を積み上げた。清水と小平は短距離が主戦場で、他に20勝以上した堀井学も同じ。高木は「出ている種目数も違うし、一概に比較できるものでもない」と言うものの、中距離を含めたオールラウンダーとして重ねた数字には別の重みがある。

   今季は1000メートル、1500メートルで計4戦4勝。日本勢最多記録の更新は楽観されそうな状況ではあるが、「そんなに甘くないよなと思っている」。年明け後のW杯後半戦で振るわなかった経験もあるから、油断はない。

   節目の数字には「あんまり興味ない」と率直に言う。「今は勝利数より、どうしたらもっと速く滑れるかに関心を持っている」。見据えるのは約1年後のミラノ・コルティナ五輪。大舞台で再び輝くための道筋をたどる過程で、大記録はおのずとついてくるだろう。

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