苫小牧市は2025年度から、老朽化が進む光洋・日吉団地市営住宅の解体と建て替えを計画している。市営住宅整備計画に基づく事業で、建て替えの完了を含めて期間は38年度まで。25年度は財源が確保できれば、光洋団地(光洋町3)の解体工事に着手する見通し。順次施設の取り壊しや新築工事を進め、市住管理戸数の適正化を図る。 光洋・日吉団地は、1964~75年にかけて整備され、最大で築60年以上が過ぎており、全ての住宅で耐用年数を経過。光洋町3、日吉町3・4に現在96棟460戸あるうち、居住は220世帯にとどまり、半数以上が空き室となっている。 市が23年度に見直した同計画によると、将来的な人口推計などを踏まえ、平屋または2階建ての光洋・日吉団地を光洋町に集約。津波発生時の一時避難場所としても活用するため、5階建ての建物(5棟270戸)を新たに整備する。 市は当初、23年度に光洋団地の解体着手を予定していたが、計画の見直しで延期していた。25年度は約6000万円かけて光洋団地8棟32戸の解体に着手したい考えで、居住者はすでに別の住居に移動を済ませているという。 市住宅課は「老朽化の問題がある建物に長く住んでもらうことを良しとはしない。安全面の観点と管理戸数を適正にしなければいけない」と説明し、「新年度の財源的なところがクリアできたら」と前向きに検討している。