苫小牧市25年度予算案 一般会計915億円 3年連続過去最高更新

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  • 2025年2月10日

 

 苫小牧市は10日、2025年度各会計予算案を発表した。一般会計は、24年度当初比3・7%増の915億7500万円。4年連続で前年度を上回り、過去最高も3年連続で更新。金澤俊市長は公約にちなんで「子どもど真ん中予算」を設けて重点配分。新規事業も52事業を盛り込むなど、一般事業に公約全体の約4割、87事業・約99億円分を計上。さらに岩倉博文前市長の「大作戦シリーズ」に代えて、任期4年間で「選ばれるまちプロジェクト(通称まちプロ)」の実施を表明。その初年度に「子どもど真ん中アクション」を据え、金澤市長は「公約でも強く訴えたもの。まずは思いを市民の皆さんと共有していく」と訴えた。

 4企業会計、3特別会計を合わせた予算総額は約1488億円。前年度比2・7%増で、現行の会計数となった16年度以降で最大となった。

 一般会計の歳入は、柱の市税収入が5・2%増の298億788万円、国庫支出金が4・3%増の195億2021万円、地方交付税が7・4%増の94億5000万円となった。

 歳出は、民生費が6・1%増の317億2846万円。私立保育所整備費や医療助成の年齢拡充通年化による子育て支援医療助成費の増額で、膨れ上がった。

 このほか、職員費が3・6%増の106億5768万円。総務費は総合行政システム改修費や苫小牧市民文化ホールの整備費の減に伴い、11・6%減の88億9071万円だった。

 主要事業費は4・2%増の237億1800万円。重点配分した「子どもど真ん中予算」で、「選ばれるまちプロジェクト」に3億925万円を計上し、子育て支援に特化した取り組みや啓発事業を進める。

 脱炭素社会の実現に向けては、国や道の支出金などを財源にしながら庁舎全体のLED(発光ダイオード)化を目指す他、ゼロカーボンハウスの普及促進、勇払地区で脱炭素先行地域の取り組みを継続する。

 このほか、来年3月オープン予定の市民文化ホールの整備運営事業費に36億719万円、東胆振消防指令業務共同運用に21億9960万円と大型投資事業も組んでいる。

 金澤俊市長は10日、市議会第12回定例会の19日招集を告示。2025年度各会計予算案、24年度各会計補正予算案など議案33件を提案する。

 

 子どもど真ん中

 ◎子どもど真ん中アクション500

 ◎小学校入学祝い給付3,739

 ◎ヤングケアラー交流の場づくり169

 ◎地域こどもの生活支援強化800

 ○生徒指導対策推進5,450

 ・妊婦のための支援給付10,093

 

 市民総活躍

 ・LGBT理解増進349

 ・総合福祉会館等補助1,066

 ◎平和の鐘制作1,122

 

 行財政運営

 ・全庁舎ネットワーク基盤整備21,799

 ◎生成AIシステム250

 ◎施設予約システム257

 

 医療・福祉

 ◎予防接種健康被害救済制度372

 ◎地域医療情報連携ネットワーク594

 ◎障がい児・者福祉バス借上補助150

 ◎地域包括支援センター運営22,324

 

 経済・文化

 ・立地企業サポート5,788

 ・企業立地振興条例助成13,604

 ○次世代産業等企業誘致619

 ・市民文化ホール整備運営360,719

 ・国際化推進1,848

 

 環境・脱炭素

 ◎庁舎ゼロカーボン11,427

 ・ゼロカーボンハウス促進補助11,000

 ・脱炭素先行地域づくり13,046

 ・野生鳥獣等生活環境被害対策1,576

 

 まちなか、公共交通、消防

 ・都市再生コンセプトプラン推進16,488

 ◎地域公共交通計画改定700

 ・東胆振消防指令業務共同運用219,960

 

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