突き上げ狙うパリ世代

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  • 2025年6月3日
全体練習で調整する関根(中央)ら日本代表=2日、オーストラリア・パース(時事)

 オーストラリア戦に向けた調整初日は、あいにく冷たい雨。大幅にメンバーが入れ替わったチームの雰囲気は、緊張感に包まれていた。1年後のW杯を見据え、若手にとってはまたとないチャンス。熊坂が「この2試合で、どれだけアピールできるかだと思う」と振り返ったように、目の色を変えている。

 招集した27人のうち、約半数がパリ五輪世代。この年代で、今回のアジア最終予選でA代表に定着しているのはGK鈴木彩と久保だけだ。前回のW杯カタール大会で、三笘や堂安ら多くの東京五輪世代が活躍したのに比べ、パリ世代の突き上げが物足りないのは否めない。

 パリ五輪に進む過程で大きな成長を遂げたのが関根だ。昨年、一足先にA代表に呼ばれてはいたが、まだ出場はない。「同世代が増えたことはうれしいが、危機感の方が大きい」。代表デビューに懸ける思いは強い。

 森保監督は、新戦力に期待を寄せつつも「コアメンバーの壁は高い」と言った。その主力組の実力を見れば、W杯前までに食い込んでいけるのは、一握りだろう。「選ばれたからには、しっかり結果を残す」とは佐野航。この新たな競争が、さらに日本を強くする。

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