韓国大統領選、投票始まる 政権交代か 夜にも大勢判明

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  • 2025年6月3日

 【ソウル時事】韓国大統領選の投票が3日午前6時(日本時間同)から始まった。革新系最大野党「共に民主党」候補の李在明前代表(60)が優位とみられ、勝利すれば3年ぶりに革新系政権が誕生する。保守系与党「国民の力」候補の金文洙前雇用労働相(73)と保守系野党「改革新党」の李俊錫議員(40)の一本化は実現せず、保守層を結集できなかった。投票は午後8時に締め切られた後、即日開票され深夜にも大勢が判明する見通しだ。

 尹錫悦前大統領による「非常戒厳」宣言への評価が最大の争点になった。戒厳宣言に反発した世論を追い風に、李在明氏が有利な戦いを進めた。

 李在明氏は2日、ソウルで「今回の大統領選は共に民主党と国民の力の対決ではない。内乱勢力と国民の全面対決だ」と演説。当選すれば補正予算編成で景気を回復し、株式市場などの改革により株価を引き上げると訴えた。

 一方、金氏は2日の記者会見で「あってはならない非常戒厳を改めておわびする」と謝罪し、政権交代を阻止するよう呼び掛けた。政策面では規制緩和で企業が活動しやすい国をつくり「働き口をつくる雇用大統領になる」と繰り返し強調した。

 対日関係を巡り、李在明氏は「歴史や領土問題は原則に基づき、社会・文化・経済の領域は未来志向で発展させていく」と表明した。ただ、李在明氏が中道路線を取り、金氏との違いが見えにくくなったこともあり、選挙戦では関心が集まらなかった。

 次期大統領は4日に就任し、任期は5年。5月29、30両日に実施された期日前投票の投票率は34・74%で過去2番目の高さだった。

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