北海道労働局は9月まで「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施している。6月1日には改正労働安全衛生規則が施行され、熱中症になる恐れのある作業時の体制整備、必要な措置の実施手順の作成と周知が事業者に義務付けられた。同局は特に発生が集中する7月を重点取組期間とし、予防対策の徹底を促す。
同局によると、2024年に道内で発生した熱中症による休業1日以上の労働災害は死亡1件を含め72件。業種別では、建設業が21件で最も多く、運輸・交通業9件、清掃業、農業、商業各7件と続いた。月別では、6~8月で94%を占めた。
19年以降の発生状況を見ると、猛暑だった23年が153件と突出し、24年72件、19年68件、21年67件の順だった。
同局はキャンペーン期間中、▽暑さ指数の把握とその値に応じた熱中症予防対策▽熱中症の恐れのある労働者の早期発見と身体冷却、医療機関への搬送など適切な措置のための体制整備―などを呼び掛ける。
■重点取組期間に事業者がすべきこと(北海道労働局の資料より)
・暑さ指数の低減効果の再確認、必要な対策追加
・暑さ指数に応じた作業の中断などの徹底
・水分、塩分を積極的に取らせ、その確認の徹底
・作業開始前の健康状態の確認、巡視頻度の増加
・熱中症のリスクの高まりを含め教育の実施
・体調不良者に異常を認めた時はちゅうちょなく
救急要請