胆振地域公共交通活性化協議会(会長・稲場勝敏胆振総合振興局副局長)は3日、室蘭市のむろらん広域センタービルで2025年度第1回総会を開いた。苫小牧市や室蘭市などの都市中心部と周辺地域を結ぶ路線を確保するため、26年度地域間幹線系統確保維持地域計画の策定に向けて、次回以降の総会で審議することを確認した。
胆振管内では苫小牧、室蘭両市が重点医療機関や商業施設など地域の中核を担っており、両市の中心部と周辺地域を結ぶバスが住民にとって不可欠。同計画は広域的・幹線的なバス路線を維持するため、必要な国や道の補助を求めるため策定するもので、策定後は道生活交通確保対策協議会に提出することとしている。
総会では同計画の策定や25年度事業計画など、議事5件を原案通り承認。深刻化する運転手不足の解消に向け、自衛隊札幌地方協力本部など関係機関と連携した運転体験会や個別就職相談会を、11月ごろに登別市の幌別駐屯地で開くことなどを決めた。
また、市町別の主な取り組みとしては、苫小牧市や安平町、むかわ町が、交通機関の運転手の仕事内容や魅力をまとめたチラシやポスターを作成し、施設への掲示やウェブでの紹介を通して発信する。
稲場会長はあいさつで「利用者の減少、運転手の担い手不足など課題解決に向けて、地域全体で公共交通の維持・確保に協力していくことが重要」と呼び掛けた。