昨年1年間に警察が検挙した児童虐待は前年比11・1%増の2649件、被害に遭った18歳未満の子どもは285人増の2700人で、いずれも過去最多を更新したことが5日、警察庁のまとめで分かった。
警察が昨年、虐待の疑いで児童相談所に通告した子どもの数は前年比0・3%減の12万2378人だった。被害者のうち、無理心中や出生直後を含む死亡者は52人で、過去最少だった前年から24人増えた。
児童相談所からの通報を基にした検挙数は1047件と初めて1000件を突破。同庁は「児相との連携が向上している」と分析した。
配偶者などによる暴力(DV)の相談件数も、前年比7・1%増の9万4937件と過去最多を更新した。増加は21年連続。被害者への接近などを禁ずる保護命令に違反したとする検挙も20件増の69件と増加傾向で、同庁は外部機関と連携し、早期対処を徹底する方針だ。