厚真町は4日、2027年度内の完成を目指す新役場庁舎について、基本設計の見直し案となる建物内部の図面を公表した。3月に町議会新庁舎周辺等整備調査検討特別委員会(吉岡茂樹委員長)で示した案から、エレベーターや会議室などの配置を変更した。吹き抜けスペースを増やし、自然光を取り入れた明るい空間となるよう設計した。
同日、同委員会で町が説明した。新図面によると、1、2階に設置するエレベーターの位置を議会エリアから南東側の執務室エリアに移し、来庁者が使用しやすいよう考慮した。執務室専用の階段は無くして北側の会議室付近に移動させ、来庁者との共用階段とする。また建物中央に廊下を設置し、各部屋へのアクセスを改善した。
1階のエレベーターを移動させた部分は商工会室とする。2階は議会エリアに配置されていたサーバー室を執務室側に移動させ、議会事務室や応接室の面積を増やした。議会エリアの延べ床面積は、3月に示した案の215平方メートルから37平方メートル増の252平方メートルとなる。町は「1階と2階の配置や建築的なバランスの調整、効率性や経済性を求めたプランとなっている」としている。
町は新役場庁舎と文化交流施設について基本設計の見直し作業を進めており、今月末に最終的な図面や概算工事費を出す予定。新庁舎の建築費用は税抜きで25億円以内を目標としている。早ければ25年度中に実施設計を行い、26年12月ごろの着工、28年2月ごろの完成、同年4月の供用開始を目指している。