「追分カンロ」最高値は1箱1万円 札幌市中央卸売場で初競り 糖度高く、味も申し分なし

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  • 2025年6月6日
追分カンロを初出荷した鎌野さん

 安平町追分地区の特産品「追分カンロ」の初競りが5日、札幌市中央卸売市場で行われ、最高値はLサイズ1箱(8キロ入り)が前年と同じ1万円だった。4日に町追分花園の野菜集出荷場で初出荷され、関係者は「春先の天候不順もあったが、糖度が高く、味も申し分ない」と胸を張る。

 初出荷は2024年より8日遅れた。品種は「小林香瓜(かおりうり)」で、昨年より3箱多い11箱を出荷。生産者の鎌野太地さん(40)=空知管内由仁町=は「日照不足や気温の低下に悩むこともあったが、糖度が昨年より高い物ができた。愛好家をはじめ、多くの方に味わってほしい」とアピールする。

 カンロは道内数カ所でしか生産されず、安平町追分地区やむかわ町穂別は主要産地。道の駅あびらD51(デゴイチ)ステーションでカンロの果汁を使用したソフトクリームが販売されることもあり、人気の一品となっている。

 今年は、追分カンロ組合(友広博組合長)の生産者6戸が3・2ヘクタールの畑でカンロを生産し、9月上旬まで出荷する。24年の出荷数は6464箱で、売り上げは2523万6000円。25年は出荷数7360箱、売り上げ2798万円を目標にしている。

 初出荷に当たり、田中一省副町長は「目標を上回ることを期待している」と及川秀一郎町長のメッセージを代読。とまこまい広域農業協同組合(JAとまこまい広域)の石橋公昭専務は「今年も立派なカンロができた。高値で取り引きされ、生産者の所得確保につながることを願っている」と述べた。

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