町職員から町の施策について説明を聞く生徒たち(提供) むかわ町の穂別高校(福田敦校長)は、3年生10人がグループで最後の探究活動に取り組んでいる。同校は2027年3月に閉校が決まっており、26年度は複数の活動が困難になるため。今年の3年生は10月に予定する発表会に向け、穂別地区の「食」「観光&ものづくり」「社会経済」の3グループに分かれて研究を重ねる。
総合的な探究の時間の中で、毎年3年生が地元の活性化につながる取り組みを調べ、成果報告会を開いてきた。5月30日には、観光&ものづくりと社会経済の2グループ計7人が町穂別総合支所を訪れ、町職員から町の施策や事業などについて説明を受けた。
観光&ものづくりのグループは穂別キャンプ場の現状を聞き、「利用者や収入面の特徴、キャンプ場で販売されている商品は何か」と質問。社会経済グループは「ふるさと納税の返礼品の種類や価格はどう決められているか」と尋ねた。
生徒たちは町職員から丁寧な回答を受け、「貴重な話を聞き、穂別への理解が深まった」や「今後研究する方向性が定まった気がする」などと手応えを語っていた。
各グループは10月に向け、さらに研究と発表内容に磨きをかけていく。同校は生徒が地域の環境や産業に関する問題を考えることで「自らの生き方や進路の考えを深めさせ、地域の一員として問題を解決する姿勢を育てたい」としている。