明るく淡い青緑色のことを「花緑青(はなろくしょう)」と呼ぶそうだ。札幌のマンションのそばに立つオオバボダイジュの緑も、日増しに濃くなっている。初夏の風物詩「YOSAKOIソーラン祭り」が一昨日、コロナ禍前のにぎわいを見せて閉幕。また夏がやって来る。
気が付けば、有力視される参院選公示日(7月3日)まで3週間余りに迫った。道内有権者の約4割が集中する大票田・札幌には、各党の党首・幹部級が続々とてこ入れで来道し、街頭演説など「空中戦」を活発化している。
政権選択である衆院選に対し、参院選は「政権中間評価」とも言われるが、今年は事情が異なる。昨秋の衆院選で自民・公明両党が少数与党に転落し、衆院で過半数がない立場で迎える参院選。「ほぼ政権選択選挙と同じ意義を持つ」と各党は位置付ける。与野党とも「過半数が勝敗ライン」とボルテージを上げる。
北海道選挙区は改選数が1増の3となった2016年以降、激戦区となった。「2議席奪取」へ向けた戦績は自民2勝、非自民1勝。今回も3年前の前回(12人出馬)同様の乱立選挙となることが濃厚だ。昨秋の衆院選で躍進した少数政党も多数参戦し、混戦模様。百花繚乱(りょうらん)の夏の政治決戦となる。(広)