道内の工業科設置高校の生徒を対象にした「第37回北海道高等学校産業教育意見・体験発表大会 工業部会の部」が11日、苫小牧工業高校で開かれた。10校の代表10人が出場し、最優秀賞に同校建築科3年の堂畑麗音さん(18)が選ばれた。同校生徒の最優秀賞は14年ぶり。堂畑さんは「思ってもいなかったので、とてもうれしい」と笑顔を見せた。
道高等学校工業クラブと道工業高等学校長会の主催。生徒は1人7分以内で、工業高校で得た学びや部活動の経験、将来の展望などを力強く述べた。
堂畑さんのテーマは「『知る』というきっかけがくれた目標と挑戦」。進路選択に悩んでいた中学生の時、姉が通う同校建築科を見学し、居住者に配慮した生徒の細かな設計に魅了されて入学を決意したことを発表。学校生活でものづくりに対する楽しさと難しさ、協力して作業する大切さを学び、「建築は使う人の気持ちを考える必要がある。それを理解できるとやりがいにつながり、将来の目標を描けるようになった」と現場監督になる夢を語った。
最優秀賞、優秀賞の2人は、農業、商業など他部会と共に10月2日に岩見沢農業高校で開かれる全道大会に挑む。堂畑さんは「本当は人前で話すのが苦手だが、何事にも挑戦することが成長のために大切だと思った」と出場理由を話し、「周囲の支えがあって実現できた。見ている人に思いが伝わるようにベストを尽くしたい」と意気込んだ。