江戸時代の画家らの絵を京都の伝統工芸・西陣織で再現した「西陣美術織 若冲と北斎展」(実行委員会主催)が22日まで、苫小牧市文化交流センター(本町)で開かれている。緻密で色彩豊かな掛け軸や額装された計60点が並び、来場者の目を楽しませている。
掛け軸は70センチ×横35センチで、京都の職人が伊藤若冲の「大鶏雌雄図」や「旭日雄鶏図」などを13~15色の絹糸で再現。経(たて)糸2700本、緯(よこ)糸1万5000本を使用し、約30点を仕上げた。
葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」や「相州江の嶌」の額装も目を引く。
会場では来場者がルーペで色糸のきめ細かな重なりや質感を確かめたり、離れた位置から作品全体を眺めて構図を楽しんだりする姿が見られた。
桜木町の会社員松浦博子さん(62)は「さまざま色糸が使われており、表現の素晴らしさを実感できた」と話していた。
入場無料。午前10時~午後5時(最終日は午後4時まで)。