東胆振2チーム、輝き放つ アイスホッケー 全国中学大会・総括 東胆振E

  • アイスホッケー, スポーツ
  • 2024年2月7日
準決勝〔合同E―合同D〕スピードをつけて果敢に攻める合同EのFW伊部主将(左)=1月27日、ダイドードリンコアイスアリーナ
準決勝〔合同E―合同D〕スピードをつけて果敢に攻める合同EのFW伊部主将(左)=1月27日、ダイドードリンコアイスアリーナ
準決勝〔合同E―合同D〕GWSを決めて喜ぶ合同EのFW上谷=同
準決勝〔合同E―合同D〕GWSを決めて喜ぶ合同EのFW上谷=同
準決勝〔合同E―合同D〕ハットトリックの活躍を見せた合同DのFW大矢(右)が3点目=同
準決勝〔合同E―合同D〕ハットトリックの活躍を見せた合同DのFW大矢(右)が3点目=同
準決勝〔合同E―合同D〕ゴールに向かって切り込んでいく合同DのFW花田主将=同
準決勝〔合同E―合同D〕ゴールに向かって切り込んでいく合同DのFW花田主将=同

 東京を舞台に1月26~28日に開かれた全国中学校体育大会第44回全国中学校アイスホッケー大会。16都道県の代表によるトーナメントが展開され、激戦を勝ち抜いた東胆振合同E(啓北、緑陵)が優勝した。共に道代表で出場した東胆振合同D(開成、苫小牧東、和光)も3位に輝き躍動した。両チームの戦いを振り返る。(石川優介)

 合同Eは初戦の長野中南信合同(長野県)が棄権で不戦勝となり、2回戦の岩手県選抜から始動した。先制点こそ許したが、その後は相手を圧倒し4―1で勝利。準決勝はゲームウイニングショット(GWS)の末に東胆振合同Dとの大接戦を制し、勢いそのままに決勝で日光市日光東を4―1で下して頂点に立った。

 今大会、他チームも注目した一戦は準決勝の東胆振対決。全道大会1位の合同Eと3位の合同DがGWSにもつれ込む熱戦を演じた。

 試合は、第1ピリオドから攻撃的な攻めを展開した合同Dが主導権を握った。開始5分の間にFW佐藤、大矢が決めて2点を先取。第2ピリオドもFW大矢が1点を追加し3―0と突き放した。

 しかしここから合同Eの反撃が始まる。まずはゴール前の混戦からFW上谷が流れを引き寄せる1点。FW竹本、三橋が続き3―3と試合を振り出しに戻した。追い付かれた合同Dは第3ピリオド残り10分を切ったところでFW大矢が味方のシュートリバウンドをたたき込み、この日3得点目で4―3と勝ち越しに成功したものの、その1分後には合同E主将のFW伊部が再び同点ゴールで4―4に。延長戦でも決着はつかず、緊迫したGWSに進んだ。

 両チームとも選手はそれぞれベンチで肩を組み、決着を見守る中、2度に渡って同点に追い付いた合同Eが最後はGWSを制して決勝進出を決めた。悔しさからその瞬間こそリンクに崩れた合同Dだったが、やがて互いの健闘をたたえ合って握手を交わし、抱き合う姿に会場からやまない拍手が送られた。

 仲間の思いも背負って見事優勝した合同E。佐藤監督は「苦しい試合が続いたが、締めくくる大会で組織的なプレーを体現してくれた」。伊部主将は「目指してきた優勝を果たせた喜びは言葉にできない。これまで苦しいことも一緒に乗り越えてきた仲間に感謝したい」と涙ながらに語った。

 3位決定戦は合同Dが12―4で東京都選抜を下した。阿部監督が「準決勝でライバルに敗れた悔しさをばねに、肩の力が抜けた良いプレーを見せてくれた」と語るように最後まで躍動した選手たち。花田主将は「やり切った大会。ライバルは大舞台でも強かった。最後に3位で終わることができて安心した」と充実感をにじませた。

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